ブログネタ
歴史について(日本のことも世界のことも) に参加中!
この記事は2023年4月9日に加筆修正したものです。

1 自由じゃなかった皇妃こうひのくらし

エリザベートは王妃となり、まさにシンデレラのような話ですが、その私生活は大変不自由でまさにカゴの中の鳥でした。外出もままならず、自分の部屋のデザインでさえ自分の自由が利かず、部屋のデザインはロココ調でなくてはならず、服装も規則で決められておりました。実際のエリザベートの好みの衣装はシンプルで落ち着いた感じの衣装でしたが、実際に彼女が来た衣装は豪華で飾り付けの多いものばかり。

さらにエリザベートを苦しめたのが姑であり、教育係のゾフィー・フォン・バイエルンの存在でした。彼女は事細かく宮廷の規則を口うるさくエリザベートを注意したといいます。新婚旅行の際には、ゾフィーまでがついていったといいます。しかも旅行中でも夫は急な仕事が入ってしまい、帰ってくるのが夜遅く。せっかくのハネムーンなのに、エリザベートは夫より姑のゾフィーと過ごす時間のほうが長かったのですね。エリザベートは「自由よ、あなたは私から目をそらした」という詩を残したほど。

こうした窮屈な王宮のくらしにうんざりしたエリザベートはストレスがたまる一方。そんな状況でもエリザベートは子供も産んだのですが、その子供も姑に取り上げられ、その子供の名前も自由に決められず、姑のゾフィーが勝手に決めてしまったのです。こうした姑の仕打ちにガマンできなくなって彼女は影武者を使って、その間にいくどか外出をしたといいます。エリザベートが外出するたびに、国民は「公務を果たさないで!」とか「国から逃げた王妃」だとか非難されます。それでもエリザベートは気にしません。彼女は自由が欲しかったのです。そして彼女が60歳の時に一人の男性に刺されてしまい亡くなってしまいます。




200px-Erzsebet_kiralyne_photo_1867


 
200px-Winterhalter_Elisabeth_2


(上の二枚の写真はいづれもエリザベートの写真 出典はウィキペディア)


2 エリザベートの食生活とダイエット法 
そんな彼女が夢中になったのが、美への追及でした。エリザベートは各国の美女たちの写真を集めさせて、その写真を参考にして自分の美を追求したといいます。その写真の数が25000枚。すごいですね。ちょっと前にビューティーコロシアムという番組を放送していました。自分の顔にコンプレックスを持つ一般女性が出演し、整形をすることでなやみを解決していくとうもの。

僕も番組を見ていて「何も整形しなくてもいいじゃん、あなたの顔をバカにするヤツが悪いんじゃないか」って思ったのですが、「やはり女性(最近は男性でも)は、いつまでもきれいでありたい」という願望があるのだなと思いました。

今日のテーマのオーストリア皇妃こうひだったエリザベートも例外ではありません。肖像画しょうぞうがをみていると本当にきれいな人です。しかし、そんな彼女でも、いつまでもきれいでいたくてすごいダイエットをしたそうです。王宮における窮屈な暮らしがますます、彼女への美への追及に拍車をかけたのかもしれません。

また食事のことも気を使ってました。皇妃の朝食はたいてい午後9時ころで、ミルク、紅茶、バター、卵、ハムなどと食べていたそうです。午後5時には過熱された少量の肉料理と野菜などを食べていたそうです。肉はかも鹿しかなどがメインで牛肉やブタ肉は脂肪しぼうが多いというので敬遠けいえんしていたそうです。しかも夕食をく日もあったそうです。

ただ旅に出ると、日ごろの小食生活からの開放感からか、周囲がおどろくほど食べまくったそうです。

エリザベートのダイエット法は大きく分けて乳清療法にゅうせいりょうほう」、「肉ジュース療法」、「果汁療法かじゅうりょうほうの3つがありました。

  1. 乳清にゅうせいは今でもダイエットサプリメントとして使われています。たとえば、スポーツクラブでも売っているホエイプロティン。あれも原材料は乳清にゅうせいみたいですね。

  2. 「肉ジュース療法」とはお肉を機械でしぼって、出た汁しか飲まなかったというダイエット法。しかし、これは衛生上えいせいじょうメッチャ問題があるからマネしないでくださいネw

  3. 「果汁療法」は文字通り、オレンジジュースだとか果汁かじゅうのジュースを飲むことです。


この3つのダイエット法に加えて、1時間もつり輪ぶらさがったり、5時間のランニング徒歩などハードな運動もエリザベートはしたそうです。そんな数々のダイエットが功を奏したのか、身長170センチにも関わらず体重は50キロ。ウェストも50センチしかなかったといいます。

そんなムチャなダイエット法について、宮廷きゅうていのお医者さまたちはなんどもエリザベートに「やめたほうがいいですよ」と言ったそうです。しかし、エリザベートはまったく耳を貸さずはりきってダイエットしたそうです。

そんなムリなダイエットが心身ともにバランスをくずしてしまいました・・・それからどうなったかはまた別の機会にお話しようかと思います。



3 甘いものが好きだったエリザベート


 無茶なダイエットをやっていたエリザベートは、実は甘いものが大好きでした。デザートにアイスクリームやシャーベットなども口にしていたみたいです。

アイスクリームなんてダイエットの敵だと思うんですが、エリザベートはアイスクリームが大好物で、毎日の食事に絶対にはずせないものだったと。いくらダイエットとはいえ、自分が食べたいものをガマンしていたらストレスたまります。

それからエリザベートが好きだったのは、ドボストルテ

そのドボストルテってどんな菓子かしなのでしょう?僕はお菓子かしの名前はあんまりくわしい方じゃないのですが、ウィキペディアやYOU TUBEで探してみて、「ああ、エリザベートはこういうお菓子かしが好きだったんだ」って思いました。


(ドボストルテの動画 映らなかったらごめんなさい)

※ 参考文献

ハプスブルクプリンセスの宮廷菓子―スウィーツに秘められたプリンセスたちの素顔と王宮の (別冊歴史読本 67)
ハプスブルクプリンセスの宮廷菓子―スウィーツに秘められたプリンセスたちの素顔と王宮の (別冊歴史読本 67)
クチコミを見る


あと、「歴史秘話ヒストリア」や「世界ふしぎ発見」も参考にしました。

,