今日は、ある白虎隊士びゃっこたいしに起きた話です。今日のエピソードはフジテレビの『奇跡体験きせきたいけん!アンビリバボー』に出てきそうなw?エピソードです。

白虎隊記念館びゃっこたいきねんかんのすぐ横に犬とたわむれる白虎隊士の銅像どうぞうがあります。

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銅像どうぞうは、白虎隊士中二番隊びゃっこたいしちゅうにばんたいの一人、酒井峰治(さかいみねじ)です。テレ朝の『白虎隊』をごらんになられた方は山Pこと山下智久さんが演じられた白虎隊員といえばピンとくるかもしれません。

酒井峰治は白虎隊の生き残りで、昭和の初めまで存命しておりました。なんでも酒井は白虎隊をやめてからは、お米屋さんをやっていたそうですね。

酒井の銅像にたわむれているのが、酒井の飼い犬「くま」の銅像です。


白虎隊 DVD-BOX
山下智久.田中聖.藤ヶ谷太輔.薬師丸ひろ子.野際陽子
ポリドール
2007-08-22



酒井は犬を飼っていましたが、ほんらい会津藩の上級武士は犬わなかったそうです。なぜでしょう?

それは、犬を放し飼いにするのが、当時はふつうだったからです。

それで飼い犬同士がケンカをしたり、人にかみついたりしたら困るわけです。また、役所やお城に勝手に入られてもこまります。もしも、お殿様とのさまはんの上役が犬がキラいだったら、そりゃ大変ですw。

しかし、法律で犬を飼ってはいけないと定められているわけではないので、どうしても犬を飼いたいものは、迷惑めいわくがかからないように工夫して飼育したそうです。

酒井峰治も上級武士の子供です。が、酒井の場合は職人や町人が沢山暮らしている行人(ぎょうにん)街にすんでいました。そこは武家屋敷ぶけやしきが立ち並ぶ武家町と比べると、犬を飼いやすい環境かんきょうだったみたいです。

酒井峰治の場合は、戸の口原とのくちがはらから会津に向かう途中とちゅうで、仲間とはぐれたのが不幸中の幸いだったのです。山の中で仲間とはぐれ、山の中をさまよっていました。酒井はその場で自刃じじんをしようとしました。

その時、農民二人が現れ自刃をしようとしている酒井を止めたのです。「早まるんじゃない!」と。その農民の一人は庄三(しょうぞう)といい、酒井の知り合いだったのです。庄三たちは酒井に農民の服を着せました。白虎隊のコスチュームでは敵につかまるから農民の姿をしてげなさいということでしょう。

それから酒井が会津の若松城(わかまつじょう)山の中を歩いていると、不思議な事が起こります。

酒井の元に一頭の犬け寄ってきました。


「クマ!!」

酒井は、さけびました。

その犬は酒井の愛犬クマだったのです。クマは酒井に飛びつき、主人との再会をよろこんだそうです。クマとの思わぬ再会に、酒井は涙がとまらなかったそうです。そして、酒井は無事に若松城に到着。若松城で官軍と戦ったそうです。


※ 参考文献

会津白虎隊のすべて
会津白虎隊のすべて [単行本]


その時歴史が動いた〈31〉
その時歴史が動いた〈31〉 [単行本]


あと、「歴史秘話ヒストリア」も参考にしました。