ヒトラーといえば、労働者を製糸工場の女工さんのように朝から晩まで働かせるイメージがあります。けれど、ヒトラーは意外と労働者のことに気を配っていたようです。8時間労働を実現させたり、企業に健康保険を義務付けたり。意外ですね〜最も8時間労働を初めて言い出したのはヒトラーではなくワイマール時代から定められたそうです。しかし、ワイマール時代に実際に8時間労働が守られることもなく、10時間労働がザラだったのですが。それをヒトラーが8時間労働を守れと企業に命じたのですね。

けれど、ヒトラーがいくら8時間といったところで、労働時間も年々伸びたそうです。1933年における一週間の平均労働時間は43時間だったのに、1937年には47時間に延びています。さらに1942年には50時間にも延びてしまい、戦争末期には60時間〜80時間に延びることも。

8時間労働はヒトラーの手柄みたいに語られることが多いが、言い出しっぺはワイマール共和国だし、ヒトラーが権力を握った後も、8時間労働は、あまり守られていなかったみたい。

それよりももっと僕が驚いたことは、ナチスは有給休暇を奨励していたことです。有給休暇の日数もワイマール共和国時代に比べて2倍に増えたそうです。

しかも企業が休暇期間や休日手当てを削ることも禁じたり、ドイツの自治体の中には有給休暇をとらせることを義務付ける所まであったそうです。まったく日本も見習って欲しいものですなw?

有給休暇だけでなく、長期休暇も与えられたというから驚きです。何でもヒトラーは「労働者には長期休暇が与えられなければならない、学生に夏休みがあるように労働者にも夏休みがなければならない」と言ったそうです。某ブラック企業の社長が絶対に言わないコメントw?

祝日もありました。ナチスは1938年までに、11の祝日や祭りの日を設けたそうです。政権獲得記念日だとか、ヒトラー誕生日だとかミュンヘン一揆記念日だとか。ただ、国民は祝祭日を全く自由に過ごせたわけではなく、ナチスのプロパガンダのための催しや集会などに参加しなければいけないこともあったようです。せっかくの休みなのにナチスのイベントに参加しなきゃいけないなんて辛いですね。せっかくの休みなのに会社の運動会でつぶれるようなものですね。



また、ヒトラーはお金持ち向けのレジャーを一般の労働者にも開放したのですね。歓喜力行団という団体が中心になってレジャーが提供されました。歓喜力行団とは今でいえばイベント会社みたいなもので、旅行だとかコンサートだとか、さまざまな余暇を国民に提供したのですね。

労働者の1ヶ月の賃金が約7万円(150ライヒスマルク)の時代、絶景が魅力なシュヴァルツヴァルトの森への一泊三食付きでなんと約1400円(2・8ライヒスマルク)。エルツ山地への温泉旅行へ8泊9日は約一万二千円(25ライヒスマルク)。驚きですね。安すぎます。日本に例えれば箱根や草津、沖縄といった観光地が格安で行けるようになる感覚ですね。旅行好きの僕には大変ありがたい話で、あの時代のドイツに僕が生まれてたらヒトラー総統を支持していたかもw?


これはヒトラーの「よく働いたら、よく休み、国家のために力を蓄えてくれ」という発想からきたものなんですね。「よく働いたら、休まず、会社のため死ぬまで働け」という日本のブラック企業の社長さんよりも良心的ですね、ヒトラーはw

しかし実際に歓喜力行団が主催する旅行に参加した労働者は少なかったのですね。むしろ、割とお金を持っていた人が利用していたのですね。