豊島区の目白と雑司ヶ谷ぞうしがやの中間あたりに千登世橋(ちとせばし)という橋があります。この橋は西島三重子さんの「千登勢橋」「目白通り」という歌でも歌われております。どちらも名曲だと思います。

http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/chitosebashi.html
(「千登勢橋」の歌詞)

千登勢橋の上に目白通りが通っていて、橋の下には明治通りが通っているという、立体交差の橋です。千登勢橋のすぐ東側に千登世小橋という橋もつながっていて、その千登勢小橋の下には都電荒川線が通っているのです。「千登勢橋」の歌の中に「電車と車が並んで走る♪」とありますが、まさにこの歌の通りの光景でした。

目白通りを歩いていると、途中で学習院大学を通り過ぎ、学生さんとも何度もすれ違います。目白駅に着くと本当に学生さんが目につきます。まさに、「千登勢橋」の歌のとおりでした。目白は学習院大学があるのが有名ですが、大学だけでなく専門学校もいっぱいありますからね。この「千登勢橋」は昭和54年の歌なので古い歌ですが、古さをあんまり感じさせないのですね。

周辺は目白台地と関口台地の境目になり、都電の軌道付近には湧水の流路があったそうです。また高台のため付近には坂も多く、これらの高低差ある地形を活かした設計となっています。

この橋は昭和8年に完成し、幹線道路同士の立体交差としては都内で最初期のものです。戦争をくぐりぬけてきて、平成のいまも現役の貴重な橋なのですね。土木技術的価値も高く「東京都の著名橋」の一つでもあるそうです。 平成2年(1990年)には町の美観と調和させるため親柱や高欄の意匠が改修されました。

千登勢橋には、来島良亮という人物の銅像があります。どういう人物なのかなと、家に帰ってネットで調べたら、千登世橋を架けるのに大きく貢献した人物だそうです。彼は東京府土木部長で関東大震災後の東京の都市計画も考えた人物でもあるそうです。


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(遠くから見た千登世橋)


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(千登世橋。橋の上を通る道路は目白通り。橋の下を通るのが明治通り)




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(千登世小橋。下には都電が走っている)

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(千登勢小橋から見下ろした線路)

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(都電荒川線)

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(来島良亮像)