「エミシ」という言葉をご存じでしょうか。かつて東北地方の住民は「エミシ」と呼ばれておりました。漢字で書くと「蝦夷」です。古くはこれに「毛人」という漢字をあてて「エミシ」と読んでいました。さて、このエミシという言葉は差別用語みたいなニュアンスがありますが、もともとはそんな意味はありませんでした。それでは、ここで問題です。その「エミシ」の本来の意味は次のうち、どれでしょうか。



  1. ABC

  2. 東の人

  3. 強い人


まさか1番を選ぶ人はいらっしゃいませんよねw?「ABC」→「えびち」→「えみち」→「えみし」なんて絶対ありえませんw

正解は3番です。平安時代後期には権威付けのために蝦夷との関連性を主張する豪族(安倍氏や清原氏)が登場していることから、「えみし」には強くて勇敢ゆうかんという語感があったと推測されているそうです。そこから、直接その意味で用いられた用例はないものの、本来の意味は「田舎の(辺境の)勇者」といったものではないかという推測もあるそうです。

金田一京助は「エミシ」はアイヌ語に語源があると考えたそうです。金田一はアイヌ語の「エンチュ (enchu, enchiu)」という言葉から「えみし」という言葉が生まれたのではないかと。