今日は、9・11です。考えてみれば、あの悲惨な事件からもう20年たっているのですね。月日の早さに驚いております。改めて亡くなられた方々に追悼の意を表します。

今日は、9・11のお話をしたいところですが、今日の本題は陰謀論インボウロンについてです。9・11の時も結構陰謀論が流行ったのですね。あの事件は巨大組織が関わっているってウワサされましたし。








1 なぜ人は陰謀論を信じるのか
 世界貿易センタービルが崩壊した理由は、飛行機の衝突ショウトツによる損傷ソンショウで、外壁ガイヘキ破損ハソンと火災の高熱により、鉄骨の耐久性タイキュウセイが失われてしまったと、結果、上層階の重みに耐えきれずビルが崩壊したのです。

そんな定説に関して納豆食うじゃなかったw納得ナットクできない人もいるのですね。そういう人はすぐ陰謀論にハマってしまうのです。例えば、貿易センタービルに爆弾を仕掛けたやつがいると。例え実現不可能な犯行であっても大きな事件には巨大な組織が関わっていると信じてしまう。人が陰謀論にはまる過程があります。


  1. 社会に不思議・理不尽リフジンなことが起きる。

  2. 「定説」に対して疑問を感じる。

  3. 「巨大な組織の陰謀」で筋が通る。(筋を無理やり通そうとする)

  4. 同じようなあやしい情報があつまる。(怪しい情報しか目に入らなくなる)






なんで、人は陰謀論を信じるのでしょうか?

実は、人間はわかりにくいものに耐えるのはストレスなんですね。これは頭のいい人でも同じこと。僕みたいにバカだったらなおさら、わかりにくいものを耐えるのは苦行でしかありませんw

世の中というのは本当に複雑でわかりにくいものなんですよね。池上彰さんがあれだけ人気出たのは、難しい政治や経済の話をかみくだいて説明してくだっているからだと思われます。

一番わかりやすいのは悪者を仕立てて、善悪二元論ゼンアクニゲンロンで物事を語ること。小説やアニメには明らかなわかりやすい悪役(水戸黄門の悪代官とかラピュタに出てくるムスカとか)を出てきて正義の味方がその悪役と戦う話が多いですよね。見る方(読む方)がストレスもなく楽しめるから。ところが「もののけ姫」のような単純な善悪二元論じゃ語れない話になると、急にわかりにくくなる。

陰謀論者が世界大戦とか大きな出来事をフリーメーソンやイルミナティの暗躍アンヤクだと片付けてしまうのも、そうした組織を悪者にして説明すればわかりやすいからだと思われます。本当は第二次世界大戦だってさまざまな要因が重なって起こったものなのに。またフリーメーソンも単なる慈善団体で、会員も高齢化も進み、その存続さえ危ぶまれる状況だとか。とても世界征服なんてできる状況じゃないと聞いております。

わかりにくい情報を陰謀論によってわかった気分になり、それが一つの癒しというか快感になってしまう。僕も経験があるのですが、忙しかったり、疲れたりすると、わかりにくいものが嫌になるんですよ。

また、人間は、ありえない話だからこそ、ひょっとしてという心理があるのですね。これは頭の良し悪し関係ない。現に東大や理工科系の大学を出たエリートでさえオウムにはまったくらいですから。

怖いですよね。陰謀論は誰でも信じてしまう可能性があり、「オレ(私)は陰謀論にはまらないから大丈夫」なんて油断はできないのですね。

そして陰謀論の本当に怖いところは、権力者側に使われることなんですね。陰謀論をでっち上げ政敵を叩いたり、国民を煽動センドウしたり、それを一番やったのがヒトラーでしょうか。

2 アメリカ誕生当時の陰謀論
1776年、アメリカ合衆国が誕生しました。とはいっても、この頃はまだアメリカ大陸の西側の一部の地域のみですが。そんな生まれたばかりのアメリカに国家転覆コッカテンプクを狙う陰謀論が発生したのです。秘密結社イルミナティです。イルミナティは世界を操る恐ろしい組織だとウワサされています。そのイルミナティに一貫して警告をしたのが、地理学者であり牧師であるジュディディア・モールスです。


1787年に合衆国憲法が成立した頃、アメリカで13州の自治をめぐり大きな対立があったのです。13州を憲法で束ねた中央集権制度を主張する連邦派レンポウハと、13州の独立した自治を尊重する反連邦派が対立。反連邦派が暴動ボウドウを起こし、次第に連邦派は追いつめられたのです。そのことに危機感を抱いたモールスはイルミナティが組織的に動いてアメリカをメチャメチャにしようと企んでいるとあちこちで演説したのです。

そのイルミナティというのはドイツで生まれたもので、神への信仰も国王への忠誠も不要で、合理的で平等な社会を作ろうという思想を持った集団でした。しかし、当時のヨーロッパは神と王政を基本としていました。ですから、そんな神も王も否定するイルミナティの考え方は危険なものだったのです。フランス革命でもイルミナティが黒幕だとウワサされたのですね。

モールスはそうしたイルミナティの歴史をまえた上で、イルミナティ陰謀論を主張したのですね。ところが、モールスがイルミナティ陰謀論を主張する6年前にすでにイルミナティは解散していたのですね。当然、モールスの主張に疑問を抱く人も出てきます。それでモールスは「証拠はありすぎて説明できない」とへりくつを並べて、あくまでイルミナティ陰謀論を主張したのですね。実際、イルミティの残党がアメリカにもぐり込んだなんて証拠は全くないにもかかわらず。

アメリカはきちんと計画・設計をして政府だの連邦制だの憲法だの、青写真を描いた上で作った国です。だから、物事が合理的に進むことが当たり前という価値観があって、何か不具合なことがあると、おかしいというか、怪しからぬ、糸🧵じゃなかったw意図イトがあるという疑念がもたげやすい国民性なのですね。そうした国民性は後の世にも受け継がれます。

3 ケネディ大統領暗殺以降陰謀論が増えていく
1963年にケネディ大統領が何者かに狙撃ソゲキされます。そのニュースはテレビで報道され、人々は「なぜ、大統領が暗殺されたのか」と不審に思ったのですね。一応、リー・ハーベイ・オズワルドが容疑者として捕まったのです。しかし、事件から2日後、オズワルドが暗殺されてしまうのです。当然、人々は口封クチフウじかと思います。やがて「政府の主張はウソだ、黒幕は他にいる。もしかしたら政府ではないか」と。しかし、これも人々の思い込み。

こうした陰謀論の背景には、政府への不信感がありました。ベトナム戦争が始まり、人々の政府への信頼が揺らいでいくのですね。さらに、1971年 トンキン湾事件が起こりました。ベトナム戦争でアメリカ軍が攻撃をされたというニセの報告がされたことが判明したのです。1972年にはウィーターゲート事件がおおり、現役のニクソン大統領も関与したことが判明します。こうした不祥事フショウジに、人々は政府への不信感が強くなり、「政府が俺たちに何か隠しているんじゃないか?」って思うようになり、そして、さまざまな疑惑は政府の陰謀だと人々は考えるようになるのです。

アポロ着陸陰謀論、HAARP電磁波デンジハ兵器陰謀論、エリア51 宇宙人・UFO隠蔽インペイ陰謀論などなど。さらにひどくなると、ハト型監視ドローン・ハトボット陰謀論なんて出てきます。はとぽっぽ陰謀論じゃないですよwハトボット陰謀論。つまりハトがロボットで、そのハト型ロボットが我々を監視しているというのです。ここまでくると笑いますよねw

こうした陰謀論はどんどん増えていくのですね。もし政府が透明性トウメイセイを見せていれば、こうした陰謀論の多くは防ぐことができたはずなんですよね。

4 ネットの陰謀論
さらにインターネットが普及フキュウするとさらに陰謀論が複雑化するのですね。特に9・11以降、Qアノン(*1)とか、いろいろ陰謀論がネットに載ったのですね。それまで陰謀論を唱えるのは限られた人だったのですが、ネットの普及で誰でも陰謀論を口にすることができるようになりました。しかもそうした陰謀論はどんどん拡散カクサンし、陰謀論を疑うものまでも、「ひょっとしたらそうかな」って思わせるようになるのです。ある意味怖い時代になったのですね・・・、ましてやネットに書かれていることをウソか本当かを見抜くのは難しいですし。


インターネットによる陰謀論といえば、ピザゲート陰謀論なんてあります。発端ホッタンは2016年の大統領選。当時ヒラリー候補の選挙責任者のジョン・ポデスタのメールが流出し、その中にはホームパーティーに関するメールもあり、このメールにはヒラリー他民主党の関係者がコメット・ピンポンというピザ店を拠点にし、人身売買や児童売春に関わっていると書かれているとウワサされたものです。実際はでっち上げも良いところなのですが。そうしたウワサを信じた人たちが2016年12月4日にコメット・ピンポン襲撃シュウゲキしてしまうのです。

もちろん、コメット・ピンポンが人身売買や児童売春の拠点キョテンであるはずがないのに。しかも恐ろしいことに2016年の大統領選でトランプに投票した有権者は46%がピザゲートは真実であると回答したのですね。半数には届かなかったけれどコメット・ピンポン事件を信じた人がかなりいたことがうかがえます。ピザゲートはネット社会ならではの危険性を見事に表した事件なのですね。




*1 とは、Qと名乗るアメリカ人とその信者。ドナルド・トランプを支持している。なお、Qとは何ものなのか未だ不明

* この記事はNHKの「ダークサイドミステリー」を参考にして書きました。