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皆さんにクイズです。上の三人の肖像画、それぞれ誰か言ってください。


え、馬鹿にするなって?

上から聖徳太子、源頼朝、足利尊氏だろっ!!


って声が聞こえそうですが、正解はなんとも言えません。実はこの三つの肖像画、本当は誰なのかわからないのです。一番上の聖徳太子の肖像画ですが、僕が高校までの教科書には聖徳太子ってはっきり書いてありましたし、かつての1万円の肖像画もまさにこの絵でした。ところが最近の教科書には「伝聖徳太子」とあるのです。つまり、聖徳太子の肖像画だと言われているが、はっきりはわからないということ。この肖像画は別人の可能性もあるのです。この肖像画は実は本人の死後100年経ってから描かれたもの。つまり、目の前の聖徳太子本人を見て描いたものではないのです。そのため、聖徳太子の風貌を正確に描かれたわけじゃないのです。

二番目は源頼朝だと言われておりますが、これも「伝源頼朝像」とあるのです。それどころか、この肖像画は足利尊氏の弟の足利直義の可能性もあるというのです。

三番目の肖像画は足利尊氏だと言われておりますが、その可能性は低そうなのです。そのポイントはこの武将の絵の上にある花押です。この花押は尊氏の息子の足利義詮のものですが、息子の花押が父の絵の上に描かれることはまずありえないというのです。さらに、この肖像画の武将というのが品がないのです。とても征夷大将軍とは思えない。だらしなくのばした髪、モジャモジャのヒゲ、折れた弓矢を見る限り、これはもっと位が下の武将かもしれないと。もしかしたら尊氏の家臣の高師直の可能性があると。もちろん、この肖像画が尊氏の可能性も低いかもしれないが、ゼロではないのですね。