戦艦大和に乗員として乗り組むには、大きく二つのルートに分かれており、士官になるか、下士官になるかのいづれかです。

まず下士官及び兵は、志願か徴兵かのいづれかですが、大和の場合は志願する人が多かったようです。志願兵は15歳から応募でき、現役期間は5年とされました。(徴兵は3年)。徴兵される場合も志願する場合も、海兵団に入って訓練をします。教育期間は志願兵が5ヶ月半、徴兵が4ヶ月半です。そこでは生活面から基礎の学問、軍隊の基本まで厳しく仕込まれます。この訓練期間が終わると兵として、早速働くことになります。その際、配属される艦、部隊が決まり運任せみたいなもののでした。戦艦大和に配属が決まった人は、上官から「お前、よかったな。戦艦大和は沈まないぞ」って言われたとか。そうして兵卒として艦に送り込まれ、艦の中で働きながら、スキルを磨いたのですね。いわゆるOJTですね。


あるいは海兵団で学んだ後、すぐに兵として働かず、学校で勉強して下士官になるというコースもあります。砲術学校や海軍水雷学校などの各術科学校の試験を受け、その学校で高度な知識と技能を学んで、卒業後に下士官任用試験を受け、試験にパスすると下士官として艦に乗り組むことができるのです。

一方の士官はまさにエリートコース。まず海軍兵学校に入校し、最初から士官になるべく教育が行われます。応募条件は中学4年修了、健康で体格的に優秀であることですが、入校はかなりの難関だったそうです。いわゆる文武両道な人じゃないとまず兵学校は受かりません。兵学校では専門の兵科など軍事学だけでなく、理数系学問や歴史、哲学、普通教育も学びます。また基本的なマナーも学んだといいます。そうして4年卒業すると、少尉候補生として初級兵科将校の見習い教育を経て、正式に少尉として任官されます。その後も艦隊の中という実践の場で学んでいきます。

一方で、海軍兵学校で学んで、もっと専門的なことを学びたいということで海軍砲術学校などの各術科学校を出たり、海軍大学に進学する人もいたそうです。現代に例えれば、海軍兵学校→各術科学校が、大学を卒業して専門学校に行くようなものでしょう。また、海軍兵学校→海軍大学校は、大学を卒業して大学院に行くようなものでしょう。海軍大学校を出ると司令官などの要職につけるのです。ただ、大和型の戦艦は大和と武蔵のニ艦しかないので、優秀な士官だからと言ってすぐに大和に乗り込めるわけではないのですね。

* 参考にしたもの
徹底図解 戦艦大和のしくみ (徹底図解シリーズ)
市ヶ谷ハジメ
新星出版社
2012-07-19














また、この記事は、BS・TBSの「THE 歴史列伝」やNHK のDVD「巨大戦艦 大和 〜乗組員たちが見つめた生と死〜」を参考にして書きました。