収録時間:155分
レンタル開始日:2006-01-14

Story
アドルフ・ヒトラーが地下で過ごした最期の12日間を、当時の個人秘書が綴った回顧録を元に描いた衝撃の問題作。ソ連軍の猛攻により日毎に悪化する戦況。そんな極限状態の中、地下要塞のヒトラーはある重大な“決断”(詳細こちら


GYAOで「ヒトラー 〜最期の12日間〜」を見ました。GYAOはいいですねえ。無料で映画が見れるからw

この映画はヒトラーが戦争中に地下室で過ごした12日間をえがいた作品です。この映画の評価は賛否両論さんぴりょうろん(※1)で、ホロコーストがちょっとしかれられていないという批判もあるようです。ヒトラーは『天空の城ラピュタ』にでてくるムスカのようなわかりやすい悪役だと僕も初めは思っていました。ホロコーストもそうだけど、ヒトラーは日本と同盟を結びながら、日本と戦っている中国に武器を輸出したっていいますし。

だが、ヒトラーといえども人間である以上、ミスもするでしょう。悪人であることにはちがいないが、人間らしい情もあったのでは?となんとなく思えてきました。むしろ、彼も孤独こどくな人物だったということも何となくわかってきました。

たとえば、映画の冒頭ぼうとうで、ヒトラーが「心配ない、自分もミスをよくする」とやさしく女性秘書に語りかけるシーン。ヒトラーのようにイヤなやつでも、良いところがあるのかな〜って思っちゃいました。ヒトラーも強がっているようだが、実は弱い面を持っていて、ソ連の猛攻もうこうによって戦況せんきょうが悪化するにつれて、あせり、なやみ、だんだん精神的にまいっていくさま。ヒムラーなどの仲間達の裏切りにあうなど、ヒトラーがはだかの王様になっている様。

そんな孤独なヒトラーの気持ちを理解できたのが愛人のエヴァ・ブラウンでした。エヴァ・ブラウンとヒトラーの関係は決して損得勘定そんとくかんじょう(※2)で付き合っているのではなく、本当に愛し合っていたそうです。もちろん、この映画にもエヴァ・ブラウンは登場します。

話はかわりますが、ヒトラーは幼少のころ父親から、ひどい暴行ぼうこうをうけたそうです。その後、美術学校の学生となりました。画家になろうとしたが挫折ざせつしました。そういった挫折や子どものころ〜青年時代の体験(※3)が、ユダヤ人虐殺ぎゃくさつなどのゆがんだ形になって現れてきたのかもしれません・・・

ヒトラーに限らず権力をにぎった人は、周りが見えなくなって人の言うことも聞けなくなり、孤独になってしまうのでしょうか?それから人を信じられなくなり、ますます悪いことばかりするようになるのでしょうか?


※1 賛成の意見と反対の意見の両方があること
※2  自分にとって損か得かで判断すること
※3  この映画にはヒトラーの子どものころから青春時代の話は一切でてきません。